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建物調査や耐震診断とはどんな事をするの??知っておきたいポイント4つ。

家の現状を知るための調査

建物調査や耐震診断は、一言でいうと「家の現状を知るための調査」です。
主に、家の補修や耐震工事を行う際にどの程度の工事が必要かを判断したり、家を売却するときに安全性をアピールしたりするときなどに行います。
どのような目的で、どのような時に行うかはイメージしやすい建物調査と耐震診断ですが、具体的に何をするかはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、建物調査と耐震診断についてご紹介します。

 

建物調査とは

建物調査とは、国の定める講習を修了し、「既存住宅状況調査技術者」として認められた建築士のみが行うことができる建物の検査のことです。
宅建業法で定められた基準をもとに、基礎・壁・柱・土台・床・屋根といった「構造体力上主要な部分」と、屋根・外壁・開口部の「雨水の侵入を防止する部分」が現在どのような状態かを調査します。
国土交通省の定める基準に従って検査機器を使った検査や目視検査などを行います。非破壊検査であるため、壁や床をはがしたりすることはなく、物件の状態や規模にもよりますが3時間程度で終わります。

 

耐震診断とは

耐震診断は、組合の講習会に合格した「耐震技術認定者」の資格を持つ建築士が行う診断です。
主に、旧耐震基準で建てられた古い既存の住宅を現行の構造基準(新耐震基準)に照らし合わせてどの程度の耐震性があるか判断するために行います。
耐震診断は、大きく分けて現地での目視検査や設計図や竣工年、建物修繕履歴などから強度を割り出す「予備調査」と、目視検査や調査器具を使用した検査なども行う「詳細診断」の2段階に分けられます。詳細診断の内容は、一般診断法、精密診断法、第一次診断法、第二次診断法、第三次診断診断法といった種類があり、建物の工法や診断の用途などによって適切な内容を選んで行います。

 

知っておきたいポイント

建物調査と耐震診断は検査の内容や検査を行う箇所が似ているため混同することがありますが、建物調査は建物の劣化状況を調べるのに対し、耐震診断は耐震性を判断するために建物の劣化状況を確認するといった違いがあります。そのため、建物調査では耐震レベルがどの程度かを判断することはできませんし、耐震診断では耐震性とは関係ない部分の劣化状況を知ることができません。

また、建物調査も耐震診断も、調査の依頼先は既存住宅状況調査技術者や耐震技術認定者の資格を持った建築士がいる施工業者です。建物調査や耐震診断に似た独自調査を行っている業者もありますが、資格がない人が行った調査や診断は公的には認められないことが多く、建物調査も耐震診断が必要なリフォーム補助金などの申請などには利用できないこともあります。

建物調査は耐震診断にはある程度の費用と時間がかかります。特に耐震診断は費用も時間もかかるため注意が必要です。

自治体によっては建物調査や耐震診断にたいして補助金制度を設けていることがあります。調査前に申請や相談をしておく必要があるのが一般的なので、調査や診断を受ける前に調べておくとよいでしょう。

 

まとめ

建物調査や耐震診断を行うには費用が掛かってしまいますが、調査・診断することで家の状況にあった過不足のないリフォームを行うことができます。費用の無駄を防げるだけではなく、リフォーム後も安心できる家になるので、リフォーム前に建物調査や耐震診断を行ってみてはいかがでしょうか。弊社には既存住宅状況調査技術者が在籍しております。建物調査をご希望の方は是非ご相談ください。

 

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