コロナ対策にもなる?!結露解消のための窓リフォーム。住宅の断熱と換気について。
外と中の温度差でできる結露
結露は冷えた外気と温かく湿った室内の空気がガラス越しに接触することで起こる現象で、気温が低く締め切って過ごすことが多い冬によく起こります。
空気中の水分が窓に付着しただけの現象なので結露自体が害になるというわけではありませんが、放置しているとカビが発生したり、壁や床を傷めたりする原因になってしまいます。
結露したらこまめにふき取るのが対処法ですが、毎日頻繁に結露を起こすという場合は、そもそも結露が起こらないようリフォームで対策するのがおすすめです。
今回は、結露解消のためのリフォームについてご紹介します。
断熱で窓の冷え過ぎを防止
結露を防ぐには室内の温度と外気の温度差を小さくする方法が有効ですが、外気を上げることは不可能ですし、室内の温度を外気に近づけると寒くて過ごしにくくなってしまいます。
そのため、窓の結露を防ぐには外気と室内の空気がガラス越しに直接触れ合わないよう、外と屋内の間に空気の層を作ることで断熱を行います。
窓の断熱方法としては、ガラスをペアガラスやトリプルガラスなどの複層にする方法と内窓をつける方法の二つがあります。
複層ガラスは窓の見た目が変わらない、複層になるため破りにくく防犯性が高いといったメリットがありますが、窓ごと交換しなければならないこともあり、マンションでは規約の関係で施工できないこともあります。
内窓はマンションでも設置可能で価格も比較的手ごろですが、室内が少し狭くなったり窓の見た目が変わったりするほか、窓の開け閉めの手間が増えるというデメリットがあります。
また、熱伝導率がよく冷えやすいアルミサッシから熱を伝えにくい樹脂製サッシに交換するとよいでしょう。屋内側のサッシだけ交換することもできるため、マンションでもサッシ交換は可能です。
換気しやすい窓に変える
断熱によって外と屋内の気温差を小さくしても、屋内の湿度が高く空気が滞留した状態では結露が起こりやすくなってしまいます。
特に、ストーブや石油ファンヒーターを使用していると結露が起こりやすいだけではなく、締め切ったまま長時間使用していると二酸化炭素濃度が高くなってボーっとしたり、一酸化炭素中毒を起こしたりする可能性があるため、1時間から2時間に一回程度、窓を開けて換気を行う必要がありますが、寒い季節に窓を長時間開けたり窓をいくつも開けたりしたくないという方もいるでしょう。
窓を縦すべり出し窓や上下が開くダブルハングタイプの上げ下げ窓など、換気しやすいタイプに変更すると短時間でも効率的に換気を行うことができます。
24時間換気システムの設置
24時間換気システムは2003年の建築基準法で全ての新築に設置が義務化された設備ですが、法改正前に建てられた住宅では設置されていないことがあります。
24時間換気設備は高気密・高断熱住宅でのシックハウス予防を主な目的として設置が義務化された設備ですが、結露防止効果もあるため設置されていない場合は断熱工事などと合わせて設置するとよいでしょう。
まとめ
窓の断熱と換気で結露の発生をかなり防ぐことができますが、調理中など湿度が上がった時には結露することもあります。タオルなどを使って拭き取って対処しましょう。
また、どのような断熱施工が適しているか、どうすれば換気をよくできるかは住宅によって違いますので、現地調査を受けたり相談してみたりするとよいでしょう。