トリプルガラス、ペアガラス＋二重窓を比較！メリット・デメリット、断熱性能の違いは？

北海道や札幌などの寒冷地で冬が寒くなりやすく、断熱性を特に高くしたい場合にはトリプルガラスを採用したり、ペアガラス＋二重窓の組み合わせがリフォームに使われることがあります。
ただし、性能や費用、使い勝手に違いがあるため、住まいの環境や目的に合わせて選ぶことが大切です。

 

この記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを整理し、寒冷地での住まいづくりに役立つポイントもわかりやすく解説します。

 

トリプルガラスのメリットとデメリット

 

トリプルガラスは一つのフレームに三枚のガラスをはめた複層ガラスで、「トリプルペアガラス」と呼ばれることもあります。
ガラスとガラスの間には、空気よりも熱を通しにくいクリプトンやアルゴンなどのガスが封入されているため、一般的なガラスはもちろん、ガス層が一層だけのペアガラスよりも高い断熱性を発揮します。

 

ただし、ガラスの枚数が多いぶん厚みや重みも増すため、ガラスを支えるサッシも丈夫にする必要があり、場合によっては開閉が重く感じることもあります。また、ペアガラスに比べて費用が高めである点も検討しておきたいポイントです。

 

 

ペアガラス＋二重窓のメリットとデメリット

 

ペアガラスは一つのフレームにガラスを二枚はめ込み、その間にガスを封入した複層ガラスのことです。トリプルガラスに比べるとガラスとガス層が一つずつ少ないため、厚みや重みが軽減されて扱いやすいのがメリットです。

 

断熱性や遮音性は低くなりますが、ペアガラスに「内窓」を組み合わせて二重窓にすることで、断熱性や遮音性をさらに高めることができ、防犯効果も期待できます。ただし、ペアガラスと二重窓を組み合わせると、窓を開け閉めするときや掃除をするときの手間が二倍になるというデメリットがあります。

 

また、サッシが二重になるため、トリプルガラスよりも広めの設置スペースが必要になります。リフォームの場合は内窓用にレールを取り付けるなどの工事が必要になるため、ペアガラスの取り付け費用と合わせるとトリプルガラスよりも高額になる可能性があります。

 

性能の比較

ガラスの性能は製品によって異なるほか、サッシとの組み合わせや施工技術によって変わるため、単純に比較することはできません。
しかし、トリプルガラスのみで使う場合とペアガラス＋二重窓を組み合わせて使う場合、全体的な性能はペアガラス＋二重窓の組み合わせの方が高い傾向にあるといえるでしょう。

 

これは、ペアガラスと二重窓の間にできる空間がトリプルガラスのガス層よりも厚みがあるというだけではなく、フレームが二重になることで気密性がより高くなるからです。

窓リフォームでチェックしたいポイント

断熱性に優れたLow-E複層ガラス

同じ複層ガラスでも、使われているガラスの種類によって性能は大きく変わります。
特に、「Low-E複層ガラス」は、ガラス面に熱を反射するLow-E膜（金属膜）がコーティングされているため、一般的な複層ガラスよりも断熱性に優れています。

 

Low-E複層ガラスには大きく分けて 「断熱タイプ」 と 「遮熱タイプ」 の2種類があります。

 

 

このように、同じ住まいの中でも窓の向きや日当たりによって最適なガラスは変わります。
全て同じガラスで揃えるのではなく、部屋の条件に合わせてガラスの種類を選ぶことで、費用を抑えながら効果を発揮できるようになります。

サッシ材の選び方

断熱性能はガラスだけでなく、サッシ（窓枠）の素材によっても大きく変わります。
たとえば、アルミサッシは価格が抑えられますが、金属のため熱が伝わりやすいという性質があり結露が発生しやすくなります。

 

一方で、樹脂サッシは熱を通しにくい樹脂素材で作られているため、室内のあたたかさを逃しにくく、結露も発生しにくくなります。樹脂サッシより性能を落としても費用を抑えたい方には、アルミ樹脂複合のサッシもおすすめです。

 

断熱性能をより高めるために、特に北海道や札幌などの寒冷地にお住まいの方は「樹脂サッシ＋複層ガラス」のように組み合わせることで、室内環境を大きく改善でき、冬でも快適に過ごしやすい住まいづくりにつながります。

 

樹脂サッシについてより詳しく知りたい方は、こちらの関連記事もご覧ください。
樹脂サッシ選びで失敗しない方法は？メリットとデメリットを徹底解説！

複層ガラスで省エネ・快適な住まいづくり

トリプルガラスのみで使うか、ペアガラス＋二重窓の組み合わせで使うかは住んでいる地域や窓の大きさ、ライフスタイルなどから選ぶとよいでしょう。例えば、掃き出し窓などの大きな窓はペアガラス＋二重窓の組み合わせ、小さな窓やFIX窓などであればトリプルガラスというように、用途で選ぶこともできます。

 

また、トリプルガラスよりもガラスがさらに多い四層、五層のガラスもあります。寒さが特に厳しい地域では利用を検討してもよいかもしれません。

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